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2007年5月・「自作PC & Vista改造」勉強会

勉強会 5月27日(日)
10:00 〜 16:30
アクティブSITA
つくし野教室
 1.自作PC: 指導[ 遠藤、石渡 ]
 2.Vistaへの改造: 指導[ 西脇、眞下 ]
参加者
(敬称略)
 石渡、鵜野、遠藤、岡村、加藤、菊池、越川、小林、佐藤、鈴木(な)、西脇、巻田、眞下、森
 計14名
 Windows Vistaに関するアクティブSITA会員のアンケート結果(4月の定例会 参照)のうち、パソコンの自作に興味を持ち、是非パソコンの自作をしたい、しかし多少不安ゆえ、出来れば講習会を開催して欲しいとの要望がありました。
 そして、アクティブSITAの予算でVista自作マシンの機材購入が出来たのを機会に、待望の自作パソコン勉強会の開催が実現しました。
 当日はPC自作だけでなく、Windows XP マシンのVistaへの改造も並行して行う形態の勉強会となりました。
 なお、町田市役所の新情報誌「まちびと」の創刊号に、アクティブSITAの活動を掲載していただけるということで、タイミング良くも、この勉強会の作業現場の写真撮影、取材に2名の方が見えました。
 つくし野教室に14名(うち指導側4名)が集まり、実質6時間(昼食弁当の半時間を挟んで)に亘り、参加者は熱心に、代わる代わる部品を取り付けたり、BIOSの設定、Windows Vista OS のインストール、Office2007のインストールと、順調に進みパソコン組立が、ほとんど問題なく、完成しました。 改造部門では、途中DVRがOSから認識されないという足踏み状態になり、急遽機材購入のため町田市街まで出掛けるハプニングがありましたが、時間内に完成しました。
 当日の勉強会の模様を報告します。

「自作PC」の部

指導: 遠藤、石渡   参加者:鵜野、菊池、越川、佐藤、巻田、森

準備
事前に「パソコン組立の手順書」(PDFファイル)が配布されました。
当日の朝、会場に一足早く、指導担当の遠藤さんは、車で機材・工具類の搬入し、静電気防止用マットを準備し、リストバンドやその他の道具を並べる準備をされたそうで、参加者は、それも知らず、開始時間にボチボチと集合した次第です。

【静電気防止への配慮についての遠藤さんの解説】
つくし野教室は絨毯による静電気帯電でいつもドアの取手に触れると「パシッ」と放電しているのを思い出し、その昔、関係会社から頂いた静電気防止用のマットを準備した。 ご家庭で作業をする場合、今回使用のリストバンドのご使用をお勧めします。マザーボードに搭載されているICやメモリなどの素子破壊の危険性を回避できるものと思います。

開催宣言!
総括指導の遠藤さんから自作勉強会の開催を宣言---皆さんが、出来るだけPC組み立ての楽しさを味わうことができるような作業をお願いしまーす!
構成部材の開封、員数の確認
構成部材を1つずつ分担し、開封、員数確認作業から開始した。
最近の保証書は梱包箱に印刷されているので、この部分の切り取りと保管をすることが必須作業になります。 材料の確認の中でDVRの前面パネルをメモリと勘違いする一幕もあった。(実はこのパネルが後で厄介なことになりました。)
まずはケースの加工
ケース前面のDVRとFDDの取り付け部分のスリット加工。
ここで選手交代し、FDD用のスリットは2人で仲良く押したり戻したりして切断できた。
次にケース裏面のグラフィックボード取り付け位置の拡張スロット加工。
I/Oパネルのカバーをマザーボード付属のものに交換する。このパネルの爪加工について、何人からか十分に折り曲げが必要であると声がかかり、修正を繰り返した。 その後、ここで手順書に先行し電源の取り付け作業を行った。
マザーボードへの取り付け
この作業から静電防止マット上で、リストバンドを付けて作業開始。かなり緊張気味で作業を行なった。 マザーボードを静電気防止用の袋から取り出し、その袋の上に置くとマザーボード上のICが静電気の影響を受けにくくなるという。
CPUファン
マザーボードへのCPU搭載
PCケース
グラフィックボード
I/Oパネル
まずはCPUとファンをパッケージから取り出し
箱からパッケージを取り出す。CPUクーラーとCPUが入っているパッケージからCPUが飛び出ないよう注意しながらCPUとCPUクーラーを取り出す。CPUには接点保護のためのカバーが付いているので取り付け時にこのカバーを外す。接点部分には絶対に手を触れないよう注意が肝要。
CPUとCPUクーラーの取り付け
マザーボードのCPUソケットを開け、上蓋を取り外した後CPUの切り込み位置とソケットの切り欠け部分を合わせ、金属カバーを被せてレバーをフックにかける。CPUの取り付け作業が完了! はい担当者交代!
次はCPUクーラーの取り付け作業、ここでCPUクーラーを対角線上に押すと取り付くはずだが、なかなか取り付かない。原因はマザーボードに差し込まれた取り付け用ピンの傘が開くだけの隙間が必要だったこと。CPUクーラー取り付け用のピンがうまく差し込められなかった一幕あり。
クーラー固定後、このクーラーのファンのコネクターをマザーボード上のファンコネクタに差込む。
担当者交代!
メモリの取り付け
マザーボード上のメモリスロットの爪とメモリのスリットの位置を合わせ押して真っすぐに挿入、ここで指導者が間違ってデュアルチャンネルにするソケットを間違って指示し、後から修正する一幕あり。
(注意:同色のメモリスロットに同じ規格のメモリを挿すこと)
さあ、これからマザーボードをケースに組み込みますよー。
マザーボードの取り付け
ここら辺りから皆さんが楽しんで組立作業をしている様がアリアリと感じられた。ひとつの作業に複数の手が出始めた。 静電気のトラブルが心配されたが、皆さん興奮されているのか手に汗をかいているようで帯電も心配ない様子だったので、レフェリーストップはなかった。
I/Oパネルの位置とケース本体の取り付けスタッドねじ(9本)位置を合わせてねじ締め。最初のI/Oパネルの加工が功を奏し、ぴったりマザーボードとの位置が決まり隙間なく取り付けられた。
ビデオカードの取り付け
PCI-Expressスロットにはビデオカードを取り付けると抜けないようにフックがあるのを確認して、スロットの溝位置を確認しながらケースの拡張カードの位置も合わせ、挿入した。
しっかり挿入され、フックも固定されていれば、拡張カードスロットの固定ねじで固定する。
BIOSが立ち上がった
さあ、ここで電源ケーブルとマザーボードの接続だ!!!
初期起動確認
ここまでの作業が正常に動作するかの確認をしてから次に進む。ディスプレイの接続、AC電源ケーブルを接続し、電源ON !!  緊張の一瞬、 BIOS画面出現 -->
ホッとするも束の間、キーボードの接続を忘れているミス発覚(キーボードの接続確認を怠る)。しかしBIOS動作の段階では電源のON・OFFは特に問題がなく一安心。
--- これで初期確認は完了で、第2ステップに進む ---
光学ドライブ(DVR)の取り付け
ケースに取り付ける前準備 --- このDVRのインターフェースはIDE(ATAPI)であるので、マスターに設定し、ケース付属品のドライブレール(取付け金具)を金属部分が外向きになるようにDVRの両側面に取り付ける。
ここでケース前面のベイに取り付ける際にベゼルの色が白で黒色のベゼルに交換することに気付き、ベゼル交換作業が始まった。ベゼルが取り外せない!・・・ 何人かで作業を交代すれども中々外れない。それを見ていた誰かが取扱説明書に交換方法が書いてあるのではとのコメント! 何のことはない、DVRの蓋をピンで開け、トレーを引き出してベゼルの爪を外せば簡単に取替えが完了!元のようにドライブレールを取り付け、ケースのベイに取り付け完了。DVRの電源を接続しIDEケーブルをマザーボードに接続する。
HDDの取り付け
ケース下部のHDDケージトレイを引き抜きシリコングロメットで挟むようにしてねじ止めする。振動音を低減する心憎い設計でありますね。今回のHDDはインターフェースがシリアルATAなのでマスター・スレーブの選択はなく、接続はシリアルATAのケーブルと電源ケーブルを接続すればよい。
これでケース内の取り付け、接続など全て完了!
電源ケーブルが熱に危ない
電源の設置替え
電源ケーブルが背面へ
仕上げのネジ止め
電源ケースの取付け位置変更
誰言うとなく電源ケースを天地逆さまにしようとの意見が出て、折角取り付けた電源を逆さまに取り付けることになる。当初の位置は放熱ファンが上向きの状態。これはケース内に熱が滞留する。放熱ファンを下向きに変更することで、熱を下から直接外部に放出させることが出来る。
電源ケ−ブル類を外し数人がかりで固定されたねじを外して思い通りに取付け直し完了。この作業によって電源ケーブル類がケース(ケースが二重構造)の外周に配置されるのでケース内がすっきりと纏まった。
さあ、最後の起動確認でーす。
起動確認
キーボード、マウスの接続。電源ON その直後に「Del」キーを押し、BIOS画面を呼び出す。 なんら問題なくBIOS設定画面が出てメモリやHDDが正しく認識されているか確認。・・・ 問題なし、やりましたねぇー
さあ、Office2007のインストールです
Vistaが出ましたよ
BIOSの設定
とりあえず、日時設定後、ほとんどの項目は「Defaults」設定のままで作業を進めた。
(参考までにBIOSの主なメニューを順に確認した。)
OSのインストール
ここまでくるとパソコンの性能が良いのでインストール作業も至極順調! 程なくVistaのインストールが完了!
アプリケーションソフトのOffice2007をインストール
最後の留めは越川さんにお願いし、これも問題なくインストール完了。今回のパソコン自作演習はめでたく終了しました。

【越川さんの感想】
 いよいよ、自作PC講習が10時に始まった。先ず、部品の点検、そしてドキドキしながらカッターナイフで封を切り確認した。
いろいろな部品の名前を覚えようと、必死にメモを取りました。一つ一つ取り付けていき、整然と納まり、細い線も綺麗に整えられた。
それぞれに、全員が必ず、ひとつに手を加え、PC BOXの中に納まった。
そして最後にオフィスをインストールして、Word 2007 が立ち上がり 皆で拍手しました。
取り付けているときの皆さんのお顔、まるで少年に帰ったように楽しそうでした。
何年か前は、自分でPCを作るなんて夢のようでした。
片方では、vista対応の改良工事の方も着々と進んでました。好奇心旺盛な私は、両方見たい気持ちを、ジツトこらえていました。ほんとに楽しい1日でした。
又次の機会を期待いたします。

【遠藤さんの総括】
 説明がいろいろと舌足らずであったことを反省していますが、皆さんの作業の取り組みが予想以上にスムースで予定時間内に全て計画した組立工程を消化し、完成したのは参加された方々が常に作業に前向きに取り組まれたことの現われと讃辞いたします。
参加された皆さんは自作経験者も含め真剣に取り組まれ、本当にお疲れ様でした。

Vista改造の部

指導: 西脇、眞下  参加者:加藤、小林、鈴木(な)、岡村(応援)

Vista改造作業に関しても、事前に「Vistaへの改造手順書」(PDFファイル)が配布されました。Vista改造の対象PCは、鈴木(な)さんが4年前に自作したXP搭載機でした。そのPCのVistaへの改造計画をまとめたものが次表で、今回、この様に変身させる作業を行ないました。
PC改造計画
では、改造を行なった手順を示しましょう。
改造手順
  1. あらかじめ必要データを外部メディアにバックアップをとっておく。
  2. メモリの増設
    512MB 2本をDDRソケット1,2に取り付け、「システムのプロパティ」で容量を確認した。
  3. 160GB−HDDのパーティション分割
    XPにPartition Magic 8.0をインストールし、160GB-HDDを下記パーティションに分割した。
       C:30GB(XP用)、D:50GB(データ用)、V::80GB(Vista用)
       接続:プライマリ:40GB-HDD(M)−160GB-HDD(S)、 セカンダリ:DVDドライブ(M)
              (注) M:マスタ、S:スレーブ
       「コンピュータの管理」で確認し、(D:)をフォーマットした。
  4. XP Professional SP2のインストール(C:)
    BIOSのBootメニューで起動順番をFDD、CD-ROM、HDDに設定し、まずXP ProfessionalのCD-ROMを挿入しインストールした。続いてSP2 CD-ROMを使ってバージョンアップした。
    PC改造チーム休憩中
    この段階で、DVDドライブの不具合が発見され、急遽、鈴木さんは町田市街のショップへDVDドライブの買出しに。新品を求めて帰り、作業再開。

    (右の写真:このハプニングのため作業中断で談笑中、鈴木さんは買出し中)

     接続: プライマリ:160GB-HDD(M)
          セカンダリ:DVD-RAMドライブ(M)
          インターネットに接続できることを確認した。
  5. Vista Home Premiumのインストール(V:)
    VistaのVDD-ROMを挿入し、Vドライブにインストールした。
    デュアルブートの動作とインターネットに接続できることを確認した。この時、「エクスペリエンス・インデックス」を計算したが、グラッフィクスの点数は1.0。
  6. グラフィックスボードの交換
    Millenium G450をAGPから外し、GX-6200/P128をPCIに取り付け、GeForce 6seriesのドライバをインストールした。
    ウィンドウズ フリップ3Dの動作を確認し、「エクスペリエンス・インデックス」を計算した結果は下記のようになった。

エクスペリエンス・インデックスの図 エクスペリエンス・インデックス

≪参考資料≫
  1. Vistaを動かせ!パソコン「激安」改造ガイド 宝島社 1,050円
  2. 日経PC21 2007年5月号 680円  (ビスタならXPより10倍快適)

【鈴木(な)さんの感想】
 まず、自作PCの勉強会に、急きょ改造部門コースを設けていただき感謝いたします。
 ハード音痴の私としまして、今回はHDDの接続の仕方、プライマリ、セカンダリ、マスタ、スレーブを理解、実践できたらと思っておりました。ところが、事前準備もままならず、勉強会前日のにわか勉強に陥ってしまいました。改造部門コーディネータが作成して下さった、Vista改造手順書を首っ引きしたものの、私の頭の中はコンガラカルばかり、図を描いみても、コンガラカリは、増すばかりでありました。そこで、手順書の流れだけをつかみ、コンガラカッタ頭と、愛するマイパソコンを翌日の勉強会会場へと配送された次第です。
 そのような状況で、改造日、筐体の蓋をとりはずすと、何と誇り高き山、5年間の積み重さなったものを見せつけられました。
 いよいよHDDの増設、ここで既存のHDDは通常の接続になっていない。もう、この時点でコンガラカッタ私の頭の中はパニック、手順書の流れも吹っ飛んで行ってしまい、手も足も膠着状態でした。コーディネータはじめ指導者達が筐体内のケーブルをすっきり整理してくださるということで、始めてくださったが、ケーブルの長さが足りず断念に始まり、ケーブルの接続を、ジャンパーピンの切り替えなど、私から見ますと次々と難題が降りかかってまいりました。それを、指導者の方々の頭脳、体験、手が一緒の名案となり、見事に一つ一つ解決進んで行く様を、私はただ指を加えて見させていただいていました。
 勉強会当日の改造開始のころは、徹夜か、日を改めて出直しかしら、という思いでもありました。それが、改造途中で部品調達に行ったにもかかわらず、お蔭様で、予定時間内にゆとりを持って見事にXPパソコンから、XPとVistaのデュアルブートパソコンに変身させてくださいました。本当にありがとうございました。
 この場をお借りしまして、今回の自作PCの企画者の方はじめ、神技の改造指導者の方々、参加者の皆様に心より感謝御礼申し上げます。


《後記》
 待望久しく、Windows XP以来6年ぶりに、新Windows OSのVistaが今年2月末に発売された。しかし、そのOSをインストールするには、PCのハードウエアに相当高度なものが要求されている。今使っているPCで、容易にアップグレードできるものは、相当新しい機種でなければならないと言われている。となると、容易に手が出ないのが現状で、Vistaでなくとも、XPでも2000でも不都合がないので、Vistaに飛びつくことはないのではと考えている向きが多いのではないだろうか。
 さりとて、アクティブな我が会のメンバーがじっとしている訳はない。事実、昨年の9月に公開されたVista RC1を用いていち早く自作PCを作って性能を「エクスペリエンス・インデックス」 で測定したり、正式版Vista発売前から、DSP版のUltimateを予約し、待ち遠しく自作PCにインストールしたり、数年前のPCでもVista対応に改造したりと、Vistaにチャレンジしているメンバーが増えてきた。
 そして、それら先進的メンバーが、定例会で「Vista対応アンケート」により会員のVistaに関する意見動向を調べた結果を発表し、Vista改造事例も解説した。勢い、多くのメンバーの食指が動いた。
 その結果、この勉強会が計画され、指導されるメンバーの努力で、実現の運びとなった。
 実習は、皆でガヤガヤしながら、静電気防止策も無視して(というよりもエキサイトして忘れて)、多くの手でマザーボードをいじくり回す羽目に。その結果、勉強会が終っても、早く自作PCを作って見たいと、興奮さめやらずであった。
 巷間のVista評はまださまざまであるが、いずれMS戦略どおりに、Vista全盛時代となるのであろう。快適に動くVistaマシーンを自作するのは、この流れを我が物にする確かな方法と実感した。(巻田 記)



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